車のサブスクリプション「SOMPOで乗ーる」について徹底解説します。
トヨタの「KINTO」と比較しながらメリット、デメリットをまとめました。
この記事ではこんなことがわかります。
- SOMPOで乗-る、KINTOの概要がわかる
- それぞれのメリット、デメリットがわかる
- Anycaとの併用でお得にクルマに乗れる方法がわかる
マイカーリースが普及する社会的背景
音楽・映画だけでなく、自動車産業は所有から利用へ100年に1度の大変革の時代と言われています。
2019年12月末時点で、タイムズカーシェアは会員が134万人を突破。
矢野経済研究所の調べによると、マイカーリース車両保有台数は2017年と比較して3.6倍の93.6倍と急速に成長しています。
また、若者のクルマ離れも影響しており、マイカー所有へのこだわりが年々薄まってきています。
納税や日々のメンテナンスの煩わしい手続きから解放されたいという需要が増えています。
マイカーリースと購入との違い
マイカーリースと購入の大きな違いは金額面にあります。
支払い:マイカーリースは契約期間分だけ、購入はクルマ本体全額
頭金・初期費用・メンテナンス:マイカーリースはゼロ、購入は都度お支払い
保険料:マイカーリースは保険料アップなし、購入は保険料アップあり
マイカーリースは使う分だけ支払うので手元にまとまった資金がなくても気軽にクルマに乗ることができます。
SOMPOで乗-るは定額のマイカーリース
株式会社 DeNA SOMPO Carlifeが展開するマイカーリースです。
SOMPOで乗~る公式HPより引用
車に関する費用は全てコミコミのため、税金、車検、メンテナンス代を別で準備する必要がありません。
- 税金関連
- 車検、メンテナンス代
- 保険料
- 代車費用
- タイヤ、オイル、バッテリー、ワイパー等
別途かかるのはガソリン代と駐車場代です。
車検や故障の際にも手出しがなく、急な出費がないのがメリットです。
SOMPOで乗ーるのメリット5選
1.家計の出費を平準化することができる
毎月の費用が定額なので、車検などでまとまったお金を用意する必要がありません。
突然の出費を回避できるので家計の収支が安定します。
2.ワンランク上のクルマに乗ることができる
残価設定の高い車種を選択することで、月々の支払を抑えることができます。
例えば、セレナとアルファードでは車両本体価格が100万円違います。
5年後の残価がセレナよりアルファードのほうが高いため、車両本体価格が100万円違っても実質負担は20万円だけ。
実質負担額の比較により、ワンランク上の車種に乗ることができます。
3.頭金・初期費用0で気軽に新車に乗れる
現金・ローン購入時と異なり、頭金や諸経費がかからないので気軽に新車を持つことができます。
定額制なので、車検時にまとまった費用も必要ないためライフプランが計画しやすくなります。
4.万が一の時も保険料が上がらない
リース契約に自動車保険を組み込むことで万が一事故がを起こしても、保険料が上がりません。
保険の等級は引き継ぐことが可能です。
5.国産・輸入車 全て新車で選べる
全車種取扱があります。
オプションやカスタマイズもお好みで選択することが可能です。
SOMPOで乗ーるのデメリット3選
1.リース期間中の解約には中途解約金が発生するリスクがある
解約が発生した場合、残期間が長い場合は残期間分のリース料が発生する可能性がある。
リース会社に金利を払っているので当然ではあります。
2.解約時の車両状態によって、リース契約終了時に「残価精算」が発生するリスクがある
走行距離が当初より長い場合等の特別なケースのみ該当します。
逆に当初より短い走行距離やきれいな使用状態の場合は高い残価が残り、清算金を受け取るケースやDenaSompoCarLifeを仲介して売却益を得られる可能性があります。
3.残クレ・ローン同様に総支払額が現金より高くなる
リース手数料分が含まれているため、総支払額は現金より高くなります。
突然の出費がなく、全てコミコミですので、面倒な手続きをしたくない人に特におすすめです。
安全装備のついた新車をしっかりとしたメンテナンス・補償を一括で請け負ってもらえるので万が一の際にも安心です。
2種類のプラン設定とオプション
2種類のプランが用意されています。
- いつでも乗ーるプラン
- たまーに乗ーるプラン
いつでも乗ーるプラン
日常的にクルマを使う方や、週末クルマに乗る機会が多い方におすすめ。
バッテリーや消耗品、タイヤなどの交換代がフルパックで付いています。
メンテナンス項目はこんな感じ。
SOMPOで乗~る公式HPより引用
たまーに乗ーるプラン
クルマに乗る頻度が、1か月に数回という方におすすめ。
最低限のメンテナンスが付いています。
いつでも乗-るプランと比較すると月々1,500円安くなります。
- クルマへのこだわりがない人。
- メンテナンスなどの管理を任せたい人。
- 月間走行距離が短い人(~1,500km)
- 車検などの突発的な費用を避けたい人
- 安心して快適にクルマに乗りたい人
安心乗ーるプラス
こちらは「いつでも乗ーる」プランに付帯できるオプションです。
安心乗ーるプラスではいつでも乗ーるプランでカバーできない重要部品の修理、メンテナンスに対応することができます。
月額1,000円(税抜き)なので、付帯することをおすすめします。
定額料金って実際どれくらい?
実際にシミュレーションしてみました。
選択したのは根強い人気を誇るスズキのハスラー。
なんと、毎月22,400円。
- リース期間:7年
- プラン:いつでも乗ーるプラン
- 月間走行距離:1,000km
毎月の定額料金は以下の要素で決まります。
- 月間走行距離(1,000km、1,500km、2,000km、3,000km)
- リース期間(3年、5年、7年)
- メンテナンスプランの選択(いつでも乗-る、たまにーに乗ーる)
- 安心乗ーるプラスの有無
月間走行距離に比例して定額料金も上がります。
ただし、リース期間については年数が多いほど定額料金が割安になります。
したがって、3年よりも7年で契約したほうが毎月の費用は安くなります。
ただ、このシミュレーションで提示される定額料金に保険料は含まれていません。
人によって補償内容や等級が違うためです。
保険については定額料金に含めることもできますし、割安な通販型損保で別途契約することも可能です。
詳細は下記ページからシミュレーションしてみてください。
KINTOとの違いは?
KINTOとは
トヨタが展開するクルマのサブスクリプションサービスです。
対象車種はトヨタ・レクサスのみとなります。
KINTOのメリット3選
1.ライフプランに合わせてクルマの乗り換えができる
独身時代はスポーツカー、結婚して子どもが生まれたらワンボックスカーなどとライフプランに合わせてクルマの乗り換えが可能です。
※レクサスは対象外
これ、結構嬉しいですよね。
常に最新モデルのクルマに乗ることができます。
所有の場合、お金持ちでなければ不可能な選択肢です。
SOMPOで乗-るの場合は、一度解約(違約金発生)して新規で契約する必要があります。
KINTOだと割安な手数料で気軽に乗り換えが可能。
乗り換え手数料はリース期間と経過月数に応じて変わります。
手数料=表内のヶ月×月額利用料金
3年プラン | 5年プラン | ||||||
お申し出月 | 1年6ヶ月目~ 1年11ヶ月目 | 2年0ヶ月目~ 2年10ヶ月目 | お申し出月 | 3年0ヶ月目~ 3年5ヶ月目 | 3年6ヶ月目~ 3年11ヶ月目 | 4年0ヶ月目~ 4年10ヶ月目 | |
手数料 | 2ヶ月分 | 1ヶ月分 | 手数料 | 3ヶ月分 | 2ヶ月分 | 1ヶ月分 | |
7年プラン | |||||||
お申し出月 | 3年0ヶ月目~ 3年5ヶ月目 | 3年6ヶ月目~ 5年5ヶ月目 | 5年6ヶ月目~ 5年11ヶ月目 | 6年0ヶ月目~ 6年5ヶ月目 | 6年6ヶ月目~ 6年10ヶ月目 | ||
手数料 | 6ヶ月分 | 5ヶ月分 | 3ヶ月分 | 2ヶ月分 | 1ヶ月分 |
5年、7年プランだと最低3年は乗らないと乗り換えできません。
2.免許返納や海外転勤の場合は違約金0円で解約可能
KINTOでは、免許返納や海外転勤が発生した場合のみ違約金0円で解約することが可能です。
SOMPOで乗ーるだと、途中で解約すると違約金が発生します。
やむを得ない理由の場合、KINTOのほうが柔軟に対応してもらえます。
3.事故で保険を使っても保険料が上がらない
保険はKINTOのフリート契約を使用するため、自分名義で保険の加入をしません。
※フリート契約=KINTOの法人契約
したがって、事故で保険を使用しても自分の保険料が上がることはありません。
SOMPOで乗-るもリース期間に合わせて保険を契約すればリース期間中は保険料が上がりません。
ただし、事故の使用件数によってはリース期間満了後に保険料が上がるケースもあります。
KINTO自体の法人契約を使用するので、リース期間満了と共に保険契約も満了となります。
KINTOの法人契約に加入することで自分の保険が中断されるデメリットがあります。
次章で後述しています。
KINTOのデメリット3選
1.車種はトヨタ・レクサスからしか選択できない
2社の最大の違いは、乗れるクルマの選択肢の広さにあります。
SOMPOで乗-るは全車種(外車含む)から選択できますが、KINTOではトヨタ・レクサスからしか選択できません。
希望する車種がトヨタ・レクサス以外であれば、必然的にSOMPOで乗ーる一択となります。
2.自動車保険の等級が進行しない
自動車保険はKINTOの法人契約に含めるため、自分の自動車保険は使用しません。
SOMPOで乗-るは、自分の自動車保険の等級を引き継ぐことが出来るのでリース期間中も等級が進行します。
仮にリース期間が7年の場合で事故がなければ、リース期間満了後は等級が7つ進行します。
KINTOで契約をすると自分の自動車保険はリース期間中は中断するのと同じ扱いとなります。
気が変わってクルマを所有することになった場合、自動車保険に加入するのが初めてであれば割高な6S等級からスタートすることになります。
また、KINTOとしての法人契約に含めるため、補償内容を自由に選択できないというデメリットもあります。
3.リース期間満了後は返却一択
KINTOではリース期間満了後は車両を返却しないといけません。
SOMPOで乗ーるであれば、返却、再リースもしくは買取が可能です。
リース期間満了後の選択肢が1つしかないのはデメリットです。
結局、SOMPOで乗-るとKINTOどっちがいいの?
乗りたい車種で判断してください。
希望する車種がトヨタ・レクサスであればKINTO、それ以外であればSOMPOで乗-るがおすすめです。
リース料と乗り換え可能な点でKINTOのほうが優位性があるため、トヨタ車であればKINTOにしましょう。
逆にトヨタ・レクサス以外はKINTOではリース対象外なのでSOMPOで乗-る一択です。
Anycaと組み合わせることで毎月の定額費用を圧縮できる
Anycaとは
Anycaは、個人が所有するクルマをシェアする個人間カーシェアリングサービスです。
クルマのオーナーが使わない時間帯に、そのクルマを借りたいドライバーをマッチングサポートします。
乗らない時間はカーシェアで月々の支払額を軽減することができます。
Anycaでマイカーリースの定額料金を0円にできる
2つのサービスを活用することで、気軽にお得にクルマを所有することが可能になります。
Anycaでクルマをシェアすると、1台あたりの平均受取金額は25,000円です。
※東京23区内を主要受渡し場所に設定し、1回以上シェア経験のあるクルマ(シェア回数上位100車種)の平均受取金額
うまくAnycaを活用すれば毎月30,000円以上を受け取っているオーナーもいます。
先ほどのハスラーの金額で検討すると、Anycaで毎月25,000円以上の収入を得られれば毎月2,600円の収入が入ることになります。
手続き方法
SOMPOで乗-るは損保ジャパンの取り扱い代理店から加入することができます。
以下、公式HPから問い合わせて加入することもできます。
KINTOはwebから手続きが可能。
まとめ
クルマは自動化の流れの加速とシェアリングサービスの普及によって「所有から利用へ」の流れが止まりません。
一度所有してしまうと、納税手続き、車検や修理などの大きな出費や維持費がかかります。
売却するにも各種手続きが煩雑です。
マイカーリースという新たなクルマのサブスクリプションであれば毎月の出費を平準化し、ライフスタイルに合わせて簡単に手放せることが魅力です。
SOMPOで乗-るやKINTOは今の時代にあったクルマの利用方法です。
所有にこだわる人でなければ特におすすめです。